2018-01-01から1年間の記事一覧

普通な僕

会社で上司に今日は怒鳴られてしまった。嫌になるけど会社を辞めたら生きていく手段がない。帰りの電車に揺られて家に着いた。僕は布団に倒れて天井を見上げる。特別になりたかった。たったひとりの僕になりたかった。今すぐに。でないと、僕の手足は無機質…

空を飛びたい

名前すらわからない鳥だけど、自由に、誇らしげに、力ずよく、空を飛んで、くるくる、旋回していた。 わたしは足が途端に重たくなったような気がして、今なら目に見えないはずの重量すら目に見える気がした。そして、私は、重量に縛られている。縛られながら…

受容するまで(沙月)

私は診断された病気について知識として最低限のことは知っていたし実感もしていたけれど、障害者であるという私を受容できていなかった。よく覚えているあの夏の静かな病室で解離の疑いがあると言われたこと。その瞬間に、頭が真っ白になり、ジワリと汗が滲…

自業自得

入院生活は悲しみしかなかったのを覚えている。どうしようもない疎外感を白く清潔な病室でぽつんと座っていると感じられた。詩集を読んで、私は空想の世界に逃げました。私は星海を泳いだり、雲の綿菓子を食べたりしましたけれど、たまに夢から覚めたように…

「エージェント・ウルトラ」を観て

主人公は弱々しい感じで守りたくなる系だとするならば、主人公の彼女は正反対の凛々しい守られたくなる系の女性という感じです。ですが、実際は主人公は最強であるというこのギャップに萌えましたね。それに彼女も強いのだけれど、たまに見せる弱々しい表情…

闘病という選択。生き残るために。

私の命を脅かそうとするし、私を破滅へと導こうとする。それが私にとっての病だ。私は解離性障害や鬱といった病を患っている。そして、これらの病の現象は本質的には他者による暴力を受け続けた、私の積もり積もった何かしらの形なのだ。だとするならば、世…